By 編集部 / 2021.08.15

この連載について

ペットショップで売れ残り、”最後のセール”という札をケースに貼られていたアメショの男の子の”きなちゃん”。

元野良猫で、目と鼻に炎症を起こした状態で道端で鳴いていたところを保護された男の子の”ダンくん”。

飼い主で写真家の安西政美さんによる、陽だまりのようにやわらかい写真と詩のなかに、猫の気持ちをのぞき込むような連載です。

2週間ごと、日曜日に更新します。

きなちゃん（本名 きなこ）

ダンくん（本名 暖〈ダン〉）

抱かれるのを嫌がる僕、触られるのを嫌がる僕。

甘えるのも、接するのも下手だから、可愛くないかも。

キミのそばに、黙って座る僕。

好きだからだよ。僕を家族にしてくれたキミだもん。

「かわいいけど、ウンチやオシッコするから、ヤダ」

僕、ぬいぐるみじゃないよ。生きてるよ。

僕のウンチやオシッコ、いつも片付けるキミ。

そんなキミだから、キミは僕の“パパとママ”なんだ。

夜、キミが疲れて寝ようとすると、遊びだす僕。

「もう寝るんだから、遊ぶのは明日っ」呆れるキミ。

昼はお昼寝の僕。だって、昼はキミが家にいないから。

かまってほしいんだよ。大好きな僕のママのキミに。