By 編集部 / 2021.08.01

この連載について

ペットショップで売れ残り、”最後のセール”という札をケースに貼られていたアメショの男の子の”きなちゃん”。

元野良猫で、目と鼻に炎症を起こした状態で道端で鳴いていたところを保護された男の子の”ダンくん”。

飼い主で写真家の安西政美さんによる、陽だまりのようにやわらかい写真と詩のなかに、猫の気持ちをのぞき込むような連載です。

2週間にいちど、日曜日のささやかな楽しみにどうぞ。

きなちゃん（本名 きなこ）

ダンくん（本名 暖〈ダン〉）

キミが僕を思い出し、泣いちゃうのは何でだろう。

僕、キミの心の中にちゃんといるよ。

僕の居場所は、キミの心の中になっただけだよ。

キミが他の猫のママになっても、ずっと一緒だよ。

床と壁の凄いひっかき傷。全部僕がやったもの。

人が見て、ボロボロでも、キミは直さなかったんだね。

僕が残した、この家で無邪気に暮らした証。

ママがキミだから、僕は、はしゃぐ事が出来たんだよ。