発売前からファンを獲得! みんなの心を掴んで離さない絵本『ナマケモノのメブくん』の著者、かやのしんやさんに創作秘話を聞きました!

イメージ
By 笠原名々子・nanako / 2022.02.17

 

「ねぇ、もうメブくん読んだ?」

「メブくん、いいよねぇ」

「生まれてくる子供の名前、メブくんにしようかなぁ」

 

最近、編集部の会話にやたらとよく登場する「メブくん」。

絵本『ナマケモノのメブくん』の主人公の名前なのですが、そのメブくんの虜になってしまうスタッフが続出しています。

 

そんなメブくんの生みの親、かやのしんやさんに直撃ミニインタビューをしてみました。

大学の卒業制作から生まれたというこの絵本の、制作秘話をお楽しみください。

 

 


『ナマケモノのメブくん』表紙

 


絵本のなかの1シーン。ナマケモノなのにみどり色の理由は、怠けすぎて体に”こけ”が生えてしまったから

 

 

Q1 メブくんのキャラクターと、この絵本が生まれたきっかけを教えてください

メブくんは、最初は授業とは関係ないオリジナルキャラクターとして描いていました。
怠けすぎて苔が生えると言うシュールな設定や、まったりした表情が気に入って、このキャラで笑いと癒しの混じった卒業制作を作れないかと考えたのが、絵本の制作のはじまりです。
絵本にしたのは、絵本ならメブくんのキャラを生かしやすいのではないかと考えたからです。

 

Q2 「メブくんがレモン色のガを助ける」というストーリーはどのように生まれたのですか?

このストーリーは、動物のナマケモノが蛾と共生していると知ったことから生まれました。
苦労したのは、メブくんは苔が生えてしまうほど怠けているナマケモノなので、どうしてそうなってしまったのか?というエピソードを考えることでした。
あとは、メブくんやガを通して読む人の共感を呼ぶためにはどうしたらいいか?というのを考えながらつくりました。

 

絵本の1シーン。メブくんの性格がよく伝わってきます

 

Q3 メブくんがガを助けることで変わっていくところが素敵だと思いました。テーマは最初から決まっていたのですか?

大学3年生のときにキャラクターを作る研究室を選択した私は、キャラは作るだけではなく、性格やビジュアル、どのように人に魅力だと思わせるのか、などなど「キャラを育てる」ということを学びました。

最初の構想では、「誰かを助けるのに見返りは入らない」ということをテーマに描いていました。

ところが、それだとナマケモノのキャラがいきないことに気づき、のんびりしているナマケモノだからこそ何をしてもことごとく空回りするという性格にしました。そして、ガを救うことで成長するという物語になりました。

自分も、ちいさなことをきっかけに成長していかなければいけないなと思いました。メブくんを育てていく側の私のほうが育てられていたんです。

メブくんと出会えてよかったです。

 

 

Q4 絵を描くときに、気をつけたことは?

メブくんを描くにあたって気をつけたことは、バランスと色です。
絵本なので何枚も描く必要があり、顔つきを統一しないといけないので、比率や頭身を決めて描くようにしました。
色も統一しなければいけないので、何の色をどれくらい入れるかを意識して描きました。

従来のナマケモノよりもさらにグータラ感を出すため、メブくんが寝転んでいるところは、休日のお父さんのような雰囲気を取り入れました。

また、ジャングルの密集した雰囲気を出すにはアクリル絵の具の方が濃く描けるので、画材はそれのみにしました。

 


アクリルで描かれたジャングル

 

Q5 最後に、読者に一言、お願いします

最近はストレスのたまりやすい環境ですが、それを癒しつつ楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

 

おまけ 

かやのさん、現在、メブくんのきぐるみを制作中!

完成したら、このきぐるみを着て弊社に遊びにきてくれるそうです。

たのしみですね~。

 

制作中のきぐるみ。写真を送ってくれました↓

 

 

以上、ミニインタビューでした。

 

 

(この記事は、毎日新聞への広告掲載に合わせて過去の記事を再掲したものです)