詩の定期便 11
この連載について
「詩は生むものではなく 自分を分割する行為なのかもしれません」
15歳で詩集『童女M』を刊行し、詩人として表現活動を続ける、みちる(松崎義行)さんによる詩の連載です。
2週間にいちど、ここに詩をとどけます。
*
マカロン
小さなホールケーキ
色とりどりのキャンドル
幻灯機のおもちゃ
ペパーミントティー
メモリーに入れた曲
封筒に入れたカードと手紙
リボンをかけたプレゼント
誕生日のきみ
考えていること教えて欲しい
部屋を包むカーテン
柔らかな灯り
向かい合わせ
隣り合わせの時間
*
そこをめくると
こんどは
当たりがでるか
めくりつづける日々
当たりのような
ハズレのような
よくわからない
脳みそ
役にたたない
くじ引きの人生
計算機
意味のない
暗い闇の中で
星座の居場所がたより
私のみちしるべ
星占いを見下ろす星
笑いも泣きもせず
表情ひとつ変えず
座って
*
それを
あわてずに
いそがずに
しんちょうに
だいたんに
たのしく
いっしょうけんめい
たいみんぐよく
ためらいをすて
しんこきゅうしてから
ひとめをきにせず
しんけんに
なるべくしぜんたいで
それを
すると
いい
かみさまが
みている
きみじしんも
きみが
みえるか
*
みちるさんへのメッセージや詩の感想はこちらまでお送りください。
webkikaku@miraipub.jp
《 記事一覧 》
《 みちる(松崎義行)さん プロフィール 》
詩、作詞、詩の選評、本の編集。
詩のデザインレーベル oblaat(オブラート)
札幌ポエムファクトリー指導
詩のある出版社・ポエムピース株式会社
本で未来を作る? 株式会社みらいパブリッシング
2 つの出版社の 社長
1964年東京吉祥寺生まれ。15歳の時に第一詩集「童女 M-16の詩」を出版社を設立して刊行。詩の投稿雑誌「TILL」「未来創作」を創刊。またエフエム福岡、ラジオ日本、雑誌「ダ・ヴィンチ」などで詩、歌詞の選者。詩集に「NONE」「SEVEN STEPS」「バスに乗ったら遠まわり」「100万円あげる」、「10秒の詩-心の傷を治す本」「幸せは搾取されない」、ビジネスエッセイ「詩人少年、社長になる」「夢を100万回かなえる方法」(日本・韓国)。「oblaat(オブラート)」、「福島の花を広めるプロジェクト」に参加。「ここは花の島」、同名の合唱曲(谷川賢作さん作曲)、トリ音ミニアルバム「自分らしさを咲かせて」、オタクノマドとして絵本のテーマソングシリーズ「ピカ・プカ・ポン」作詞。
《 関連書籍 》
『詩人と母』
著者 田原・松崎義行
命を見つめる、日中両国の詩人による詩&エッセイの感動競作!!
『10秒の詩 ─ 心の傷を治す本 ─』
詩:みちる 絵:上村奈央
ロングセラー増刷出来。短い言葉が心の奥まで浸透して、傷を治します。