このコーナーでは、みらいチャンネル編集長のかさはらななこが、気になる人を招いて話を聞いていきます。

某お昼の番組のように、ときに変化球な質問をまぜ込みつつ、他では聞けないゲストの話をどんどん引き出しています。

初回のゲストは、肉体の気づきから精神の気づきを得る「武学」という学びの手法を、世界中を飛び回りながら伝えている「武学士」のレノンリーさん。

「自分には何もない、という虚無感に襲われるようになって…」そんな失恋の悩みに、武学の実証に基づきながらも、ちょっと過激に(?)答えてくれました。

 

 

 

今日のゲスト:レノンリー(李隆吉)さん

 

武学士
一般社団法人国際徳育協会最高顧問
合同会社武藝団代表社員、国際武術格闘技連盟会長

1971年:兵庫県伊丹市生まれ
2006年:兵庫のじぎく国体武術競技 優勝
2009年:国際武術大会チャンピオン(香港)
2010年:世界伝統武術大会チャンピオン(中国)
2011年:JCI(国際青年会議所)世界会頭セクレタリーチーム
2012年:一般社団法人国際徳育協会立ち上げ

青年会議所・国際青年会議所の活動を通じ、世界を巡りながら、世界NO.1コーチといわれるアンソニー・ロビンズ氏や、ビル・ゲイツ氏の師匠であり世界NO.1コンサルタントといわれているジョン・C・マクスウェル氏などの世界トップと呼ばれる人たちに会いに行き、薫陶を受ける。「より善い世の中を創る指導者を育成するため」の仕組みを創り上げ、普及することを決意し、一般社団法人国際徳育協会を立ち上げる。ロータリークラブや倫理法人会など、経営者を中心にさまざまな人に対して全国各地で研修やセミナーを行っている。

レノンリー公式サイト
https://rennonlee.com/

 

 

聞き手:かさはら ななこ(笠原名々子)

みらいチャンネル編集長

東京都出身。大学卒業後、フリーランスライターに。これまで行ったインタビューは300件以上。現在は「みらいチャンネル」編集長としてコンテンツ企画と記事執筆を担当。好きな音楽はヒップホップ。趣味は夜のランニング。2020年はつらい失恋を経験したため、2021年こそ素敵な年にしたいと思っている。Twitter

 

 

 

 

どう生きたいか。どう死にたいか。体を使えば、結果はひとつ。

 

ななこ:
「武学士」という肩書きを初めて知ったのですが、どういう職業なのでしょうか?

 

レノンリー:
武学とは、見聞きして得た知識を自分の体を使って実際に体験することで、自分の人生を再創造する学びの手法です。中国の学者、王陽明が説いた「知行合一」の実践ですね。

自分が何者で、どう生きたいか、どう死にたいか。それをいくら精神論で考えても、知識を入れても、答えは出てきません。心理学ひとつとっても、アドラー、フロイト、ユング…どれを選ぶの? と迷ってしまいますし、知っても余計ワケが分からなくなるだけだと思います。

ところが、体はひとつの理屈ですべてに作用するんです。心臓がありません、細胞がありません、という人間はいませんよね。みんな同じ道具でひとつの結果を出せるんです。体の機能を開き、五感を使い、自分の人生を再創造する。それを実践で伝えるのが武学士の役目です。

 


稽古の様子。女性も多いそう。年に数回、海外に呼ばれることも

 

ななこ:
戦い方を教える道場のようなものかと思っていたのですが、全然違いますね。

 

レノンリー:
そうです。「武」という漢字は、2つの矛を止めると書きます。争わない、戦わない。だれも負けない、ひとり残らず幸せになれる世界をつくる。それが武学です。

まぁ、いろいろ難しいことを言いましたが、やることはめちゃめちゃ簡単です。5秒のお辞儀を習慣にすること。これで人生、なにもかも変わります。

 

「侍の礼法」のやり方。(著書『お辞儀のチカラ』より)
5秒かけてお辞儀する。これを7日間続けるところから武学の道ははじまるそうです。ちなみにこの本、Amazonでめちゃめちゃ売れています。

 

 

 

間違えてますね。100%、間違えてますね

 

ななこ:
わたしも最近、プライベートでいろいろ悩んでいて。なにかきっかけになればと、5秒のお辞儀をやってみたのですが…。

 

レノンリー:
やっちゃったんですか? 本に書いてあるとおりにやりました?

 

ななこ:
はい。もしかしたら間違っているかもしれませんが…。

 

レノンリー:
間違えてますね。100%間違えてますね。人には頸椎が7つあるんですけど、お辞儀をするときにそれが1ミリでもズレていたら、エネルギーが通らないんですよ。本にやり方が書いてあっても、必ず僕たちの稽古に参加して、正しいやり方を誰かにチェックしてもらってください。くずれたお辞儀をすればするほど、くずれた自分が固定化されて、それが人生になってしまうので。

 

ななこ:
そうなんですか…。このまま7日間続けていたら、大変なことになっていましたね。

 

レノンリー:
そうですよ。エネルギーが減って、ななこさんがろくこさんになってしまっていたかもしれない。

 

ななこ:
本を読むだけでは、だめですね。

 

レノンリー:
だめです。僕、過去に本やDVDをいくつか出したりしているんですけど、実は出したくないんですよ。なぜなら、僕がやっているのは、文字や言葉では伝わらない世界のことなので。本を買う前に、僕に会いにきて一緒に稽古してもらったほうがいいんですよ。『お辞儀のチカラ』も、稽古を受けた方が復習書として買っているというパターンが多いじゃないかな。

 


たしかに、文字や言葉では伝わらない世界かもしれない…。そう思わせる稽古中のワンシーン

 


ときには座学もあるけれど、それはあくまで内容の1%。「口伝」ではなく肉体に直接「体伝」するのが武学のやり方

 

 

 

実は僕、17歳のときに失恋で手首を切ってるんですよ

 

ななこ:
わたしも、稽古会に参加したほうがいいかもしれませんね。個人的な話ですが、失恋してしまって。いまだに立ち直れていないので…。

 

レノンリー:
ななこさん、失恋したんですか?

 

ななこ:
はい、そうなんです。遠距離恋愛の末にフラれてしまって。フラれてから、自分には何もない、という虚無感に襲われるようになって、どうしたものかと思っています。

 

レノンリーさん:
ななこさん、この傷を見てください。実は僕、失恋で手首切ってるんですよ。17歳のときに。死んでやろうと思って。手首を切ってお風呂の水につけていたら、バスタブが真っ赤になって、気が遠くなってきて。でも、意識を失う直前にふっと、「パラッパパラーパッパー あれは誰だ~ デビルマーン」という感じで生き返ったんですよ。復讐してやろう、絶対にって。

フラれたということは、自分に魅力がなかったということ。だったら自分の魅力を磨いたらいいと思って、とにかく自分磨きをしました。当時、体操部に所属していたので、バク転、バク中を頑張って大会で優勝しました。ほかにも、ローラーブレード、ダンス、ギター、色々やりました。18歳からは百科事典のセールスの仕事に就いて1日250人と話して、どうしたら人に伝わる話し方ができるかを実践で学びました。その後、大阪のホストクラブで働いて経営者にもなって、女性との会話も上手くなりました。

そして4年後、21歳のときにリベンジを果たしたんです。よりを戻したいと彼女が言ってきましたが、僕は断りました。そのときにはもう、過去の自分のレベルを超えてしまっていたので。

 

 


実践を繰り返し、武学にたどり着いたレノンリーさん

 

 

 

 

人生に起こる不都合や嫌なことは、すべてパワーに変換できます

 

ななこ:
失恋にも、実践が効くんですね。

 

レノンリー:
ななこさん、稽古に来たほうがいいと思いますよ。もう立ち直ったならいいですが、まだ少しでも記憶が残っていたり引きずったりしているなら、それが必ずパワーになります。

たとえば、誰かに押されると、相手の力で自分の体がゆがみますよね。でも、それをパワーに変えると、相手に戻っていくんです。自分のくずれや乱れって、自分を強くするためのパワーなんですよ。

人生に起こる不都合や嫌なことは、すべてパワーに変換できます。それを理屈じゃなくて体で理解できるんです。失恋をパワーにしようぜ、ってことなんですよ。

 

ななこ:
最初は、武学は自分には縁のないことかなと思っていましたが、わたしこそ参加したほうがよさそうですね。

 

レノンリー:
精神は精神でコントロールできないですから。精神を正確にコントロールするのは肉体の仕事です。まずは肉体側からの気づきがないと、精神の気づきはないんですよ。

 

ななこ:
去年は家にこもってばかりで思考が行き詰まっていたので、今年は肉体の気づきを意識して行動しようと思います。今日はありがとうございました!

 

 

 

編集後記

 

レノンリーさんの著書『お辞儀のチカラ』を読んで、少し分かった気になって臨んだインタビュー。「100%、間違えてますね」と気持ちよく全否定されて、脳で理解するだけでは到底追いつけない肉体の世界の奥深さを思い知りました。自身の失恋も、肉体を使った実践で乗り越えたというレノンリーさん。話を聞いて、わたしも体を使って自分の悩みに向き合ってみようと思いました。稽古にお誘いいただいたので、おそるおそる参加してみようと思っています。

 

 

 

 

 

 

レノンリーさん公式サイト
https://rennonlee.com/

 

レノンリーさんの著書『お辞儀のチカラ』