えほんのがっこう奮闘記|ゆのき、絵本教室に参加する の巻

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By ゆのきうりこ・uriko / 2022.04.25

 

はじめまして。ゆのきです。

私はライターとして活動する傍ら、オリジナル絵本を創るなど、絵本作家を目指して活動をしています。

過去には絵本教室に通っていたこともあったのですが、仕事の関係で通うのが難しくなり、断念…。

そんな中、「えほんのがっこう」の存在を知りました。

 

絵本作家を目指す人たちが集う「えほんのがっこう」。

毎月第3水曜日の19:00から約2時間オンラインで行われている講座です。

オンラインって、場所を選ばずどこでも簡単にできるのでいいですよね。時代に感謝です(笑)

参加してみて、久しぶりに作る側として絵本と向き合うことができ、また新たに作品を作ろうと気持ちが盛り上がった、そんな2時間を過ごすことができました。

今回は、ゆのきが実際に感じた「えほんのがっこう」の魅力をたっぷりとお話ししていきます!

 

 

 

 

新しい横の繋がり

 

授業は、グループワークから始まります。

自己紹介だけでなく、好きな絵本や参加理由、絵も文もかくのかなど気さくに話しかけて下さるので、初参加の私でもすっかり緊張が解けました。知らない作品を教えてもらえたり、お互いの過去の作品について良かった点を言い合ったりして、同じ目標を持っている者同士、気持ちを高め合える環境だと感じました。

中には既に出版が決まっている方や、出版経験がある方もいるので、普段あまり聞くことができない出版の裏話を直接聞けるのも醍醐味です。

 

 

 

売れない本は書店から10割返品される

 

3月の授業内容は、出版社の営業について。

絵本の作り方やアイデアの出し方だけでなく、出版社がどのように本を売り出していくかまで、教えてもらいました。

出版社の営業って、各書店から注文を取る方法だけだと思っていたのですが、他に、「見計らい」という委託配本があるそうです。

これは、書店や問屋が「6ヶ月間その本を預かりますよ〜。その代わり、売れなければ全て返品しますよ〜。」という方法です。平均してだいたい4割の本が返品されますが、新刊だけでいうともっと返品率は高く、売れない本に関しては10割返品されることもあるようです。

一見、すごくリスクのある方法のように見えますが、7割返品されたということは逆に言うと、3割売れたということ。

その売れた3割の店で2回転、3回転させて本の売り上げを伸ばしていこうというのがこの方法のミソなのです。

ちなみに、この2回転、3回転させることを書店メンテナンスと言います!

新人作家を売り出すには、この見計らいが重要なんだなあと気づかされました。

当たり前ですが、作る側としても作品や編集者と向き合い、妥協しない姿勢が大事だと改めて感じるお話でした。

 

 

 

参加者の作品を見る

 

「えほんのがっこう」では、作品の講評もしてもらえます。

生徒が2分で読み聞かせを行うのですが、絵のタッチはもちろんのことジャンルも様々で、クスッと笑えるお話や、ほっこりするお話、考えさせられるお話など、みなさんの個性が現れていました。

先生は、絵や文だけでなく、登場人物や行動の意味、キャラクター性まで観て講評をしてくれます。

皆さんの作品の講評を聞いていると、「テーマ」と「ターゲット」この2点が、特に注目されているポイントのように感じました。

どういった思いを、誰に伝えたいのか。

作者は、自分の作品が売り場に並ぶ想像をして、さらにその絵本を誰が手に取るかといった先の先まで想像する必要性があるのではと思います。

読んだ後に”ひょっとしたら、こういうことだったのかもしれない”と、作品のテーマを読み手に想像させることで何度も読み返される絵本になるのかもしれません。

私たち生徒からも意見を述べることができるのですが、挙手して口頭で伝える方法の他に、チャット機能で感想を伝えることもできます。人数が多い中で挙手することに抵抗のある私にとって、このチャット機能はとてもいいなと思いました。

20人ほどの生徒がいるので、感想も様々。”同じ作品を観ていても受け取り方は、こんなにも違うのか!”と、講評を受けていない生徒にとっても刺激になりました。

こうして今まで気づかなかった視点や意見を聞くことで、作品のことをさらに深く考え、より良いものが出来上がっていくのだと思います。

他にも印刷の話を聞けたり、出版予定の本の製本前の状態やダミー本を見せてもらえて、

貴重な時間になりました。

 

 

 

いかがでしたか?

興味のある方はぜひ一度「えほんのがっこう」に参加してみてください!

初回は無料で体験入学ができるそうですよ。

▼体験入学はこちらから
https://community.camp-fire.jp/projects/460379/activities/341933

 

来月も、引き続き授業風景をお届けします。

お楽しみに。

 

 

 

 

ゆのき うりこ / ライター

兵庫県出身。大学を卒業後、「書く」ことを仕事にしたいと思い、24歳でライター活動を始める。趣味は音楽・お笑い・映画・絵を描くことで、オリジナル絵本の作成も行っている。Instagram