この連載について
本業はグラフィックデザイナーでありながら、娘たち(7歳と5歳)に読んだ絵本のレビューを毎日noteに連載しているコボシさん。
たくさんのレビューのなかから、みらいパブリッシングの『おもちぽん』を紹介します。
「おだんごだーいすき」「おせんべいふじん、こわーい」
コボ娘ちゃんたちの素直な感想もかわいらしい、みらいパブリッシングの公式レビューです。
さぁ、今宵もまいりましょう!
レビューする絵本は『おもちぽん』です。
作者は、やしろまりこさん。
初版は、2020年2月です。
《ストーリーについて》
華やかなお餅の世界で、1人変わったおもちがいました。
その名も〝おもちぽん!〟
お団子になって、串に刺さったり
おしるこに入って、のびたり
とけあって、きなこまみれになったりするのは、嫌なのです。
そうして、こんぶをまきつけたおもちぽんは人気者になり…
さぁさぁ、おもちぽんは一体どういうおもちになるのか、流れ流れていく美味しい物語です。
《10コの好きなところ》
①〝おもちぽん〟というネーミングが可愛らしい。
② 題字のフォントも、おもちっぽくて、素敵でチャーミング。
③ 和紙の風合いが、お餅との和の相性を感じさせてくれる。
④ おもちぽんが誕生するときの効果音が『みょみょーん』なんだけど、そのフォントも力強く和っぽい。
⑤ いろんな、おもち料理がでてきて、それに沿った文のレイアウトも素敵すぎる。
⑥ おせんべいふじんのキャラクターには、お局さまのイメージがわき、面白かった(笑)
⑦ こんぶをまきつけた、おもちぽんが忍者みたいに描かれているところがいい。ワクワクする。
⑧ 得意げになっていた感情から、不安に変わるところの変化が人間っぽくて美しい。ここがキーポイントかもしれない。
⑨ 昆布がもちに染みると色がつくことも学べるし面白いし、確かにって思う。
⑩ 最後は、するんと抜け出し一筋縄ではいかずに、ハッピーエンド。
《読み聞かせをしてみて》
娘たち(7歳と5歳)の反応は、
「おだんごだーいすき」
「おせんべいふじん、こわーい」
とかですね。身近な食べ物だったんで想像しやすかったんでしょうね。
自分の好きなお餅料理の話題で花を咲かせておりました(笑)
わたしは、この和紙の風合いに、シュールで可愛い絵がなんとも現代アートっぽくて素敵だなぁって思いながら読み聞かせしました。
《おしまいの言葉》
なんか、おもちの話って可愛いですよね。
絵も、期待を裏切らないんです♡
そして、最後のページには、おもちぽんすごろくがあるところも、とても読者にとってはうれしいし、優しいなと思います。
調子にのることも、落ち込むことも、なんでも自分の糧になっていくんだなぁって、おもちぽんを読みながら考えてました。
そして、流れていく結末というか、ごく自然にある場所に落ち着くといいますかね。
私たちの未来も、どこに流れ着くのやら(笑)
おもちぽん先生に相談したいですよっ(^^)
(※この記事はコボシさんのnoteから抜粋したものです。オリジナル記事はこちらをご覧ください。)
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● 筆者プロフィール
コボシ
デザインをしたり、張子をつくったり、接骨院の運営をしたりしています。
本業はグラフィックデザイナーで趣味は、絵本を娘たちと読むこと。
手持ちの絵本の中から絵本レビュー更新中。
● コボシさんが読んだのはこの絵本