小学校の図書室にあったらうれしい3冊の絵本を紹介します
今日のひとこと
2021/04/03
このたび『CRESSON RIVERSIDE STORY』『ふたりのひとりたび』『Dalia Good Night』の3冊が、
児童におすすめの本として、全国学校図書館協議会選定図書に選定されました。
(全国学校図書館協議会についてはこちらをご覧ください。外部サイトに飛びます)
それぞれどんな絵本なのか、ここで少しだけ紹介しちゃいます。
CRESSON RIVERSIDE STORY(小学校中学年向けの絵本として選定)
鮮やかなグリーンとくまときつねの後ろ姿が印象的な表紙です。
本を開くと、まるで映画を観ているように大迫力のワイドビュー。
森の大きさや豊かさをダイナミックに表現するため、このように横型の本になりました。
この絵本には、ことばがありません。
少年と一緒に森に入り込み、体全体で物語を感じてください。
きっと、ひとりひとり違う物語を受け取るはずです。
今の時代は、世の中のほとんどすべてがだれかによって既に説明されていて、
未知や曖昧なものが減ってきているように思います。
だからこそ、自分で感じ、自分で想像する力を触発する、
こういう絵本を手元においておくべきだなと感じます。
ふたりのひとりたび(小学校低学年向けの絵本として選定)
自然のちいさな植物や水の滴りなどをクローズアップした”マクロ写真”を撮るフォトグラファーの山咲めぐみさんが、
写真に物語を吹き込んだ、写真+イラストの新感覚の絵本です。
絵本に登場するのは、山咲さんが山のなかで出会った小さな植物たち。
目をこらして世界を見てみると、こんなにもひとつひとつの命が輝いているんだな、と改めて感じられるはずです。
主人公は、ひとりたびをするキツネくん。
旅の途中でトリちゃんに出会います。
「ひとりでいるのもとっても素敵だけれど、そこにもうひとり加わったら、世界がこんなに鮮やかに優しく広がっていくんだ!」というメッセージが、この物語に込められているそうです。
だんだん鮮やかになっていくふたりの旅の様子を、ぜひ体感してみてください。
山咲めぐみさんへのインタビューもありますので、ぜひご覧ください。
Dalia Good Night(小学校中学年向けの絵本として選定)
夜眠るときにみる「夢」がテーマの絵本です。
ダリアという子が、夢の扉を次々と開けてゆき、夢の世界を冒険します。
実はこの話、作者のすず村さおりさんの実体験から生まれたとか。
すず村さんは、幼い頃からよく夢をみるそうです。
その夢がとてもおもしろくて、みた夢を忘れないよう、ノートに書き留めているとか。
この絵本は、彼女が今までみてきた夢がモチーフになっているんです。
夢のおもしろさや不思議さについて、この絵本を通して考えてみませんか?
きっと、それぞれ寝ているときにしか味わえない冒険の体験を持っているはずです。
すず村さんってどんな人? と思う方は、ぜひインタビュー記事も読んでみてください。
以上、国学校図書館協議会選定図書に選ばれた3冊の紹介でした。
気になる1冊が見つかればうれしいです。
(ななこ)
《 本について 》
『CRESSON RIVERSIDE STORY』
著者 石松彰子 & The stone
静寂の中でつむがれる、森と動物とのひそやかな物語
『ふたりのひとりたび』
著者 山咲めぐみ
「とくべつに ふたりでひとりってことにすれば これはひとりたびだ」
『Dalia Good Night』
著者 すず村さおり
宇宙につながる夢の扉 どこへでも行ける、なんだってできる