AI時代と著作権
〜なぜ日本は、創っても儲からないのか ―国破れて著作権法あり 2―〜 (みらい新書)
著者城所 岩生
価格 1485円(税込)
新書判 376ページ ソフトカバー
2026年10月14日 ISBN978-4-434-38539-1
みらい日本に足りないのは「創る力」ではない
創ったものを世界へ届け、その価値を回収する力である
世界中で愛されるアニメ、マンガ、ゲームを生み出しながら、なぜ日本はその価値を十分に回収できないのだろうか。
日本は世界一流のコンテンツを創りながら、それを届けて稼ぐ仕組みを持てなかった——「創るが、儲からない国」である。
本書は、Winny事件から最新のAI著作権訴訟までを日米比較で読み解き、日本が繰り返してきた過ちの構造を暴くとともに、「コンテンツ立国」から「価値回収立国」へと転換するための具体的な法制度改革案を提示する、生成AI時代の日本への処方箋である。
法律、テクノロジー、メディア、エンターテインメントを横断しながら、日本再生への道筋を描く渾身の提言!
目次
序章 日本デジタル敗戦の20年――なぜ同じことが繰り返されるのか?
第Ⅰ部 コンテンツは一流、ビジネスは三流の国・日本――生成AIが暴く「儲からないコンテンツ立国」
第1章 なぜ日本は「創るが、儲からない国」になったのか――「配る力」を持たない国家の構造
第2章 なぜ日本にネットフリックスは生まれなかったのか――プラットフォーム不在の国
第Ⅱ部 巨大テックはなぜ生まれたのか――フェアユース・DMCA・230条が作った制度
第3章 巨大テックを育てた米国著作権法の産業政策的視点
第4章 フェアユースはなぜ時代に適応できたのか――判例で読む「しなやかさ」の正体
第5章 AI著作権訴訟129件が示すアメリカの現在地
第6章 AI検索革命 vs 出版社モデル――ニューヨーク・タイムズ訴訟の本質(産業衝突)
第Ⅲ部 コンテンツ立国・日本への処方箋――創る国より配る国が儲かる時代へ向けて
第7章 なぜアイデアは著作権で守られないのか
第8章 AI生成物にはどこまで著作権が認められるか?――人の創作意図と創作的寄与がないと認められない
第9章 生成AI時代、日本が変えるべき法制度
第10章 コンテンツ立国を超えて価値回収立国へ
巻末講演録 AI学習とフェアユース:米コロンビア大ジェーン・ギンズバーグ教授
編集者からのコメント
著者は前著『国破れて著作権法あり――誰がWinnyと日本の未来を葬ったのか』で、現在の日本経済の停滞と敗因に「著作権法」という切り口から鋭く論評した。
それから構想3年、生成AIの時代に、再び日本に問う。「同じ過ちを繰り返すのか?」と。
本書は、AI問題を単なる技術ではなく「国家戦略」で語り、WinnyからChatGPTまでを一本の物語として描いた、他に類を見ない本である。
「なぜジブリ風のイラストは、著作権侵害にならないのか?」
「AIで作った制作物に著作権は認められるのか?」などなど。
AIと著作権の問題は、情報発信や日々コンテンツを生み出すクリエイター、生成AIを開発する技術者、著作権法の専門家、そして政策の現場に立つ国会議員や官僚など、多くの当事者にとって、まだまだ疑問だらけだろう。
本書は、国内の議論だけでなく、海外の判例や動向にも注目し、法律、技術、産業、国際比較という複数の視点から、多角的に読み解き解説する。
クリエイター保護論でもAI礼賛論でもない視点が新しい。
普段、何気なくAIを使っている一般のビジネスパーソンにも役立つ一冊。
城所 岩生(きどころ いわお)
AI・著作権法評論家、米国弁護士(ニューヨーク州・ワシントンD.C.)、元NTTアメリカ上席副社長
東京大学法学部卒業、ニューヨーク大学で経営学・法学の修士号を取得。
成蹊大学法学部教授、成蹊大学法科大学院非常勤講師などを歴任し、2015年にはサンタクララ大学ロースクール客員研究員を務めた。
現国際大学GLOCOM客員教授。
著作権法に精通した国際IT弁護士の視点から、AIと著作権法の最前線を読み解き続けている。
















