家族じゃないのに
著者さわゆきえ・のむらうこ
価格 1650円(税込)
A5判 48ページ 上製 オールカラー
2025年10月20日 ISBN978-4-434-36574-4
みらいお互いを思いやる心が人と人を繋いでいく
絵本出版賞 最優秀賞受賞作
はるかは、小学三年生の春休みに引越しをして、バス通学をはじめました。
親友のりんちゃんとはなれたくないというはるかの思いが叶い、
うきうきした気分でバス停のれつにならびます。
そんなある朝、はるかのお母さんはテレビのニュースを見ていいました。
「知らない人には気をつけるのよ。はるかと同じ四年生の子がゆくえふめいだって」
その大きなため息と心配そうな顔を思い出し、はるかはきんちょうしました。
人の顔をなるべく見ないようにしながらバスに乗り
バスの手すりぼうにつかまって窓のけしきを見ていると、
目の前の席にすわっていた中学生くらいの男の子が
運転手さんのまねをしてアナウンスをはじめました。
「次はつりかえばし、つりかえばし、おおりの方は近くのブザーをおしてください」
まわりのひとたちはみんな、男の子をあたたかい目で見守っています。
数日後、男の子はおばあちゃんと二人がけの席に座っていました。
はるかがいつものように手すりぼうにつかまって窓の向こうを見ていると、
バスの急ブレーキで男の子が大事ににぎっていた袋をおとしてしまいました。
すると、いろいろな色のビー玉がはじけ、ころころところがりはじめました。
毎朝乗るバスの中で、はるかが障害を持つ男の子と出会い、
乗り合わせる人たちと心を通わせていく物語。
編集者からのコメント
「知らない人どうしが心配しあうなんて、まるで家族みたい」
お互いを思いやる心を大切にしてほしいという作家さんの想いが、主人公のセリフにも込められています。
そして、のむらうこさんの貼り絵とはまたちがった水彩中心の表現が、やさしい世界観をつくり出しています。
人間関係が希薄になり疑心暗鬼になりがちないま、人間本来のやさしさや思いやりのこころを伝える物語です。
第13回絵本出版賞 最優秀賞受賞作。
*小学生のよみものシリーズ
■対象年齢:読み聞かせなら5歳くらい~、自分で読むなら小学生~
朗読・読み聞かせ・SNS投稿 ご自由に!

この本は、非営利目的の「朗読・読み聞かせ・SNS投稿」に使用することを著者と出版社が承諾しています。ただし事前にご連絡のうえ、本のタイトル・著者名・出版社名を明示、使用後報告をお願いいたします。また書評や紹介の目的での引用は自由です。 みらいパブリッシング・権利使用担当 電話 03‐5913‐8611
さわゆきえ・のむらうこ
さわゆきえ
埼玉県在住。
人は誰でも誰かにとってのかけがえのない大切な存在。その心を子どもたちに伝えたいという思いで、物語を書き続ける。座右の銘は「心こそ大切なれ」。
本作品で第13回絵本出版賞最優秀賞を受賞。
のむらうこ
神奈川県厚木市在住。
京都大学農学部大学院在籍中に、縁あってデザインの楽しさに触れ、デザイン、イラスト、絵本制作を始める。
著書:『まんげつのよるのピクニック』、『うりぼうきょうだいのみつけもの』、『くるりんしっぽのラルゴとのはらのしらべ』(みらいパブリッシング) など多数。





















