ぼくの名前はトラ
~震災を駆け抜けたノラ猫~
著者宮寺 良平・本庄 以知子
価格 1540円(税込)
A5判 32ページ 上製 オールカラー
2025年1月10日 ISBN978-4-434-35205-8
モモンガプレス「さびしくないよ。かなしくないよ。ぼくは強い猫なんだ」
震災と孤独を乗り越えた猫の、新たな友情と絆の物語
大好きなおばあさんと、友達同士として仲良く暮らしていた猫、トラ。
しかし阪神・淡路大震災の発生で、その生活は一変してしまいます。
おばあさんがトラを連れて避難所に入ろうとしても「ペットは無理だよ」と断られ、
新しい飼い主が見つかっても、トラは元のお家に帰りたくて仕方ありません。
「猫は遠くに連れて行かれても、住んでいた家へ帰ることができるんだ」
ついに新しい飼い主の家を飛び出したトラですが、おばあさんと暮らしたお家はもうなくなっていて、そのままノラ猫になってしまいます。
過酷な環境のなかで生き抜いていたある日、トラは昔のおばあさんと似た足音を聞き……
トラの賢さと心の成長を通して、逆境にも負けない勇気と優しさが伝わってくる物語です。
編集者からのコメント
主人公のトラには実在のモデルがいます。阪神・淡路大震災を経験した高校教員の宮寺良平先生が、被災しながらも公園でたくましく生きている猫と出会い、その生き方を書き残したいと願って、元教え子の本庄以知子さんとともに制作されたのが本作です。 一匹の猫の物語というだけでなく、災害時のペット事情をあらためて考えさせてくれる作品でもあります。 震災から30年を迎えるこの節目に、絵本を通じて災害の記憶を風化させず、次の世代に語り継いでいくことの重要性を感じています。
■対象年齢:未就学児童~大人まで
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宮寺 良平・本庄 以知子(みやでら りょうへい・ほんじょう いちこ)
作:宮寺 良平
啓明学院中学校・高等学校教諭。
数学と数学教育の2つの博士号を持ち、高校生や中学生と共に研究を行い、国内外の数学雑誌に論文を出し続けている。
生徒と共に、小柴昌俊科学教育奨励賞や2回の学会賞を受賞、また個人でWolfram Innovator Awardと文部科学大臣優秀教職員賞を受賞している。
絵:本庄 以知子
2002年兵庫県生まれ。関西学院大学在学中。
大学卒業後はネイリスト、イラストレーターとして活動予定。
子供の頃から絵を描くのが好きで人物画を中心にデジタルで様々なジャンルの絵に挑戦している。
Instagram:@ichiko_illust87