鳩と烏と
著者船見征二
価格 1650円(税込)
A5判横 112ページ オールカラー
2023年1月12日 ISBN978-4-434-31438-4
みらいパブリッシンググローブを脱いだ元プロボクサーが不穏なデビュー作で写真界に殴りこむ‼ 写真出版賞大賞受賞作
著者は元プロボクサーというユニークな経歴の持ち主。
2008年にボクサー生活にピリオドを打ち、
心機一転カメラを手にして、コロナ禍の宇都宮の街中を徘徊しながら撮影しました。
その生々しい記録がこの衝撃的なデビュー作になりました。
鳩とカラスばかりが目立つような、ありふれた地方都市のオモテの顔を剥ぎ取ると、
日常の裏側に潜む、なんとも不穏で怪しいもう一つの顔が見えてきました。
鳩、カラス、小公園、墓地、女性たち、お地蔵さん、古ぼけた団地、
警察官、さまざまな花、蝉の亡骸、豚、路上の影、猫、夕闇の中のお堂、
倒れた自転車、銅像、蜘蛛の巣、おみくじ、教会。
日本のどんな街でも目にする物が写された写真を見ていると、
それが現実の街ではなく夢で見ている謎めいた街に思えてきます。
ときどき写真の合間に挟まれた感情を抑制したエッセイが心に残ります。
編集者からのコメント
この写真集のページをひらくと、
まるで自分自身がこの街の住人の一人になったかのような錯覚に陥ります。
写真集は単なる本ではなく、リアルな人生を体験させてくれる装置なのでしょう。
写真の質の高さが評価され、第6回写真出版賞アート部門の大賞に選ばれました。
画像をクリックすると大きくなります
船見征二(ふなみせいじ)
1980年生まれ。栃木県宇都宮市在住。
1998年からプロボクサーとして活動。
2008年に引退、そして結婚。
妻にカメラを買ってもらったのを機に写真を撮り始める。
国内外でいくつかの賞を受賞。
個展に「船見征二写真展」「A quiet glow in the dark」がある。