二重奏
著者北村瑞樹
価格 1650円(税込)
四六判 288ページ ソフトカバー
2022年9月16日 ISBN 978-4-434-30917-5
みらいパブリッシングはかなくも切ない季節を巡る、ピアニストの人生。
事故以前、かつて天才と言われ将来を待望された大柄な黒衣の男、
辰巳修三と財閥のご令嬢のピアニスト御子柴冴子との十数年に渡る奇跡。
数学者であった亡き兄の息子富雄と辰巳との
ウィットに富みつつも優しくあたたかい生活。
芸術家の自らとの闘い、そして……
暗い闇にひらひらと落ちていくのを
意識が遠のく前に見る暗い象徴としての桜が、
事毎にクローズアップされ新しい風が吹くかのように
イメージが変わってゆく。
はかなくも切ない季節を巡る、ピアニストの人生。
「大勢の人の怒声、
遠くから聞こえてくるサイレンの音、
冷たいアスファルトの感触、
夜空から舞い落ちてくる大量の桜の花びら、
この時月明かりに照らされて、
ヒラヒラと舞い落ちる夜空を埋め尽くす程大量の桜の花びらは、
何故かそれまでに見たどんな花よりも美しかった、
そして私の意識は深い闇に沈んでいった」
本文より
編集者からのコメント
北村瑞樹さんの処女作!
類書は、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』、平野啓一郎さん『マチネの終わりに』です!
音楽の専門知識と確かな筆致による心に迫るストーリー、ぜひお読みください!
類書は、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』、平野啓一郎さん『マチネの終わりに』です!
音楽の専門知識と確かな筆致による心に迫るストーリー、ぜひお読みください!
北村瑞樹(きたむらみずき)
埼玉県越谷市生まれ。高校卒業後、音楽、ギター演奏を専門学校に学ぶ。
その後、出版社などに勤めながらギターの演奏活動を続け、小説の執筆を始める。