詩人・谷郁雄の日々の言葉 28

宝くじは
買わないと
心に決めている

詩人・谷郁雄の日々の言葉 27

毛玉は
かわいいマリモみたいに
風にそよいでいたけれど
心を鬼にして
ハサミで一匹ずつ
ちょん切って
ゴミ箱に捨てた



(「毛玉」より抜粋)

詩人・谷郁雄の日々の言葉 26

やわらかいもの
かたいもの
つるつるしたもの
ざらざらしたもの

どんな
気持ちがしたか
誰にも言わなかった



(「死んだ小鳥」より抜粋)

詩人・谷郁雄の日々の言葉 25

サヨナラから
始まった
物語の続きを
いまあなたは
生きている



(「あなたの物語」より抜粋)

詩人・谷郁雄の日々の言葉 23

次に
天使になってくれそうな
女の子を探す
旅の途中



(「天使」より抜粋)

詩人・谷郁雄の日々の言葉 22

好きな人の
きらいなところ
切り取って
捨ててしまいたい



(「キリトリ線」より抜粋)

詩人・谷郁雄の日々の言葉 24

日付とは
その日に与えられ
人に記憶されるための名前



(「2021年11月3日」より抜粋)

詩人・谷郁雄の日々の言葉 21

女は
タオルケットを
そっと
王子様にかけてやる



(「王子様」より抜粋)